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2014年度入学式(第一回目)【学長式辞】
2014/04/03

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式 辞


本日は新入生の皆さん、それからご父母の皆さん、たくさんご出席です。まずは大学を代表して今日ここにいらっしゃる新入生の皆さん、お一人おひとりに心からおめでとうと申し上げます。これからの充実した4年間のために、私たち教職員と一緒にがんばりましょう。

ご父母の皆さん、長い間ご苦労様でした。大学入学はやはり子育てにおける一つの大きな区切りだと思います。経済的にお子さんの支援を続けなければならないご父母の皆さんが大半だとは思いますが、お子さん方はこの日を境に、どんどん自立の道に踏み出すのではないかと思います。一歩距離を置いて引き続き見守っていただけたらと思います。

皆さんが入学した神奈川大学については、先ほどもDVDで改めて紹介されました。本学は85年の歴史を持つ総合大学、全国型大学です。日本には780の4年制大学がありますが、その中で学生数では14番目、卒業生の数では16番目になる大きな大学です。
在学中はこの総合大学、全国型大学の利点を生かして、いろんなタイプの学生さんと友達になってください。理系文系を問わず、出身地や国籍を問わず、大いに交わってください。そこからきっと皆さんの物の見方、考え方に大きな幅ができると思います。もちろん、それはきっと皆さんの大きな財産になります。卒業し社会に出ても、必ず役に立つと思います。

先ほどの映像では神奈川大学の建学の精神も紹介されていました。じつはこの建学の精神について、つい2週間ほど前に行われた卒業式で私は、かなり時間をとって話をしました。その中で私は建学の精神のひとつ、「積極進取」、この気概で社会に乗り出そうと、卒業した皆さんの先輩達に訴えました。そして皆さんにも、新入生の皆さんにも、是非、「積極進取」の気構えで、この4年間を過ごしてほしいと思います。
様々なことに積極的に、主体的に挑戦し続けたときに、その結果として皆さんは4年後、今よりはるかに大きくなった自分自身を発見し、きっと自信をもって社会に船出することになると思います。明日から、いや今から、一緒に挑戦しましょう。

さて、今日皆さんにお話ししたいのは、私たちが当たり前に使う言葉、「教育」という言葉についてです。
新聞などあまり読まない人でも知っていると思います。今、この社会、日本社会では、とにかく「教育」がクローズアップされています。
「教育再生実行会議」という首相の肝いりの会議をはじめ、いろんなところで、日本の教育のあり方を、大きく変える動きがあります。今、この国では、教育が最大のテーマになりつつあるのです。そして「大学教育のありかた」もその中心テーマです。「教育の質保証」という、いかにも重々しい言い方ですが、大学における教育の充実を文部科学省も求めています。

神奈川大学は、この「教育の質保証」に、もちろん極めて積極的に取り組んでいます。このぐらいの大規模な大学としてはよくやっているのではないかと、私自身、新入生の皆さんにも、父母の皆さんにも、自信をもって申し上げることができます。更によりよい教育を提供できるよう、私たちも努力します。皆さんにもぜひ協力してほしいと思います。

しかし、今日私が述べたいのは、そういう教育の充実のための、私たちの取り組みの紹介ではありません。今日私が語りたいのは、この「教育」という、私たちが無意識に使っている<言葉>についてです。そしてそのことを、今日から大学で、高等教育機関で教育を受けることになる皆さんにも考えてほしいと思います。ご出席の父母の皆さんにも考えて欲しいと思います。

結論から言いましょう。私は、教育からEducationへ、私たちのマインドを変えなければならないと思います。教育は読んで字の如し、「教えて育てる」です。皆さんの側からすれば「教わって育つ」です。英語のEducationは二つに分解できます。 eとducationです。eはexit 出口のeです。外に出すという意味です。ducationはラテン語のデュケーレという言葉からきています。デュケーレとは導き出す、引き出すという意味のようです。プロデュース、物を作る、人を作るという意味もあるようです。

いずれにせよ、潜在的な、まだ発揮されていない能力を引き出すこと、これがエデュケーションの発想です。教えて、教え込んで育てるというよりは、その発想の正反対の意味が、エデュケーションという言葉には込められているということを理解していただきたいのです。これからの皆さんは、このエデュケーションの発想で勉強に励んでいただきたいのです。

確かに、人間の成長の過程では教えられて育つこと、これも大事です。しかし、やはり私たちのこの国の教育システムに決定的に欠けているのは、エデュケーションの発想です。そして今ほど、グローバル社会の中での日本ということを意識せざるを得ない、今ほど、このことが求められている時代はないと確信します。

福沢諭吉は、私よりももっと過激に、すでに明治22年に、こんなことを言っています。
「教育という文字ははなはだ穏当ならず・・・学校の本旨はいわゆる教育にあらずして、能力の発育にあり・・・」(明治22年「文明教育論」)

私たち日本人の発想を金縛りにしている、「教育」というこの言葉、明治以来150年間ですっかり定着したこの言葉を、今更変えるのはほぼ不可能かもしれません。ですから、とりあえず私も<教育>という言葉を使いますが、私が何を言いたいかと言えば、要するに<教育>は、教育を受ける一人ひとりから引き出されるものである、ということです。

そして皆さんについて言えば、とにかく潜在的な自分の力、発想力、想像力を最大限に開発してほしいということです。教えられた正解を憶えることも時には必要かもしれませんが、それ以上に、とりあえずの自分の考え、思いを、どんどん発信してほしいと思うのです。そしてその場所は単にクラスルームだけではないのです。ゼミで、サークルで、自主的な勉強会で、先輩との集まりの中で、自分の成長の場面、自分の開発の場面を自らおおいに開拓してほしいのです。

私たち神奈川大学教職員の近年のスローガンは、「成長支援第一主義」です。本学の建学の父、米田吉盛先生は「教育は人を造るにあり」とおっしゃり、人づくりのために邁進されました。共通しているのは、皆さんへの惜しみない支援ということです。しかし人を造るといっても、ロボットをつくるのとはわけが違います。やはり皆さんの自主性、熱意があってこそ、初めてそこに支援があるということ、そのことを忘れないでいただきたいと思います。

もう一度繰り返します。大学には皆さんの自主性や熱意を発揮する場が、本来の意味での教育、エデュケーションの場がふんだんに用意されています。教員と学生の間だけにあるのではありません。学生同士の交わりにも、そして教員・職員・学生が一緒になって何かを語ったり、行動したりする場所にもあります。必要ならそうした<場>を自分から作ってください。待ちの姿勢でなく、自分で動いてください。言われたことだけやる、お客さん状態でキャンパスに存在する、そういう姿勢ほど本来の教育、エデュケーションからかけ離れていることはないのです。

企業や社会が今求めているのは、有名大学卒の単なるパスポート保持者ではありません。本来の意味での教育、まさしくエデュケーションで自らの能力を開発し、主体性、積極性を鍛えに鍛えた人材です。それが今求められているのです。

是非今日から、今から、この4年間の神奈川大学での学生生活を、どうやって充実したものにするか、そのための戦略と戦術を考えましょう。積極進取の気概でこの4年間を充実感いっぱいに過ごした時、皆さんの未来は必ず開かれます。

皆さんの健闘を祈っています。私たちも全力でサポートします。


最後に、改めて申し上げます。新入生の皆さん、ようこそ神奈川大学へ。父母の皆様、お子様の入学、本当におめでとうございます。今後ともお子様を見守り続けてください。


大学を代表し、新入生の皆さんへの、そして父母の皆さんへの、メッセージといたします。


平成26年4月3日
神奈川大学長 石積 勝

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